【防水工事の手抜き工事】悪徳業者の見極め方を知ってトラブル回避!


「防水工事は大きな出費なので、手抜き工事が心配」「手抜き工事を見抜く方法を知りたい」という大家さんも多いはず。

もし、手抜き工事されたら払ったお金が無駄ですし、「防水工事のやり直し」や「雨漏りによる被害(クロス張替や入居者への賠償)」など、多くのデメリットが考えられます。

そのため、手抜き工事の手口とチェックポイントを理解し、事前に対策することが大切です。

この記事でわかること・手抜き工事を簡単に見抜く方法
・手抜き工事の手口とチェックポイントの紹介
・良心的な防水業者の選び方

この記事では、「手抜き工事を簡単に見抜く方法」や「よくある手抜き工事の手口とチェックポイント」などについて解説しています。

防水工事は大きな出費なので、もし手抜き工事されたら金銭的にも精神的にも辛いので、この記事を読んで「手抜き工事を防ぐ方法」をチェックしましょう。

【危険】防水工事にありがちな8つの手抜き工事とは?


今からご紹介する8つの事例は、防水工事にありがちな手抜き工事です。

悪徳業者に騙されるリスクを減らすために、まずはどんな手抜き工事があるのか知ることが重要です。

手抜き工事の手口 防水の種類
【手抜き1】防水塗料を薄めて使う ウレタン防水
【手抜き2】1回しか塗らない ウレタン防水
【手抜き3】補強材を入れない ウレタン防水
【手抜き4】ケレンをやらない すべての防水に共通
【手抜き5】下地処理をやらない すべての防水に共通
【手抜き6】乾燥時間を短縮する ウレタン防水
【手抜き7】雨漏りしている建物に密着工法を施工する ウレタン防水
【手抜き8】抑えコンクリートの上に密着工法を施工する ウレタン防水

以上が防水工事にありがちな手抜き工事です。

それぞれの事例について、もう少し詳しくご紹介させていただきます。

【手抜き1】防水塗料を薄めて使う


防水工事の工法には、大きく分けて「塗膜防水」「シート防水」の2種類があります。

この事例は、塗膜防水に多い事例です。

塗膜防水で一番多いのがウレタン防水ですが、ウレタン防水に使用する防水塗料は一般的な塗料に比べるとかなり高価です。

そのため、「本当は5缶使わないといけない」ところを「3缶しか使わない」といった手抜き工事が問題となっています。

具体的には、「高価な防水塗料」を「安価なトルエン」などの有機溶剤で薄めて容量を増やして使います。

このような防水層では、劣化の進行も早いですし、少しの衝撃でも破損しやすく雨漏りのリスクが高くなります。

トルエンとは
トルエンとは、ベンゼン環に「メチル基」が1つついた芳香族炭化水素と呼ばれる有機物です。

引用元:トルエンについて

【手抜き2】1回しか塗らない


ウレタン防水は塗膜防水とも呼ばれ、「液状のウレタン樹脂」を「コテやローラー」で塗り広げ、一定の膜厚を出すことで防水層を形成します。

このとき、基本的には2度塗りすることで適正な膜厚を付けますが、わざと1回しか塗らない手抜き工事が行われています。

高品質な防水層を作るためには、2㎜の膜厚を付ける必要があるため、2度塗りは絶対に必要な作業工程です。

しかし、1度塗りだと2㎜の膜厚を出すことができないため、防水層の強度や耐久性に問題がでやすくなります。

【手抜き3】補強材を入れない

出典:http://www.mori-proofing.co.jp/archives/date/2017/03

ウレタン防水は「地震や建物の揺れによる防水層の破損」が起こりやすいデメリットがあります。

これを解消するために「補強材として網状のメッシュシート」を防水層に入れて強度を高めますが、このメッシュシートを入れない手抜き工事をする業者がいます。

補強材が入っていない防水層は、地震や建物の揺れに対して無防備な状態となるため、防水層の亀裂や穴開きのリスクが高くなります。

【手抜き4】ケレンをやらない

出典:http://www.mori-proofing.co.jp/archives/date/2017/03

ケレンとは、下地に残っている「古い防水塗膜や接着剤、汚れ」などを落として、新しく施工する防水層(防水塗料や接着剤)の付着を良くするために行う基本的な作業です。

この作業を適当にすると、新しく施工する防水層と下地の密着が悪くなり、防水層の膨れの原因になります。

【手抜き5】下地処理をやらない

出典:https://www.ame-tec.com/archives/10795/

下地処理の手抜き工事は「防水層に致命的なダメージ」を与える可能性が極めて高く、早ければ1年で雨漏りすることもあります。

下地処理に関する手抜き工事は次のようなものです。

既存防水層の撤去

既存防水層を残した状態で、新規の防水層を形成する場合でも、劣化のひどい部分は撤去したり、補修する必要があります。

ただ、既存防水層の撤去や補修には手間がかかるので、この作業をやらずに新規の防水層を形成する手抜き工事があります。

その結果、防水層の劣化を早めたり、膨れや穴あきなどの原因となります。

目地の撤去、充填

既存防水層に抑えコンクリートを使っている場合、コンクリートの収縮によるひび割れを防ぐために、一定間隔で収縮目地が埋め込まれています。

新規の防水層を形成する場合、この収縮目地を撤去して代わりにシール材を充填する必要がありますが、この作業をやらない手抜き工事があります。

その結果、コンクリートの収縮によって収縮目地が飛び出し、新しい防水層(ウレタン防水など)を破損させるケースが多く発生しています。

ひび割れの補修

下地コンクリートのひび割れを補修せず、その上からウレタン防水などを施工した場合、ひび割れに追従できずに防水層が破損することがあります。

「ひび割れの補修」は手間のかかる作業なので、手抜き工事されやすいポイントです。

※現場によっては「他にも必要な下地処理」がありますが、ここでは代表的なものをご紹介しています

【手抜き6】乾燥時間を短縮する

ウレタン防水の場合、ウレタン樹脂を塗布してから固まるまでの時間(硬化時間)が他の防水に比べると長くなります。

硬化時間は、メーカーによっても違いますが、おおよそ15時間~20時間ぐらいで、「日差しの強さ」「湿気の多さ」「気温の高さ」によっても左右されます。

日差しが強く、湿気は少なく、気温は高いほうが硬化時間は早くなります。

真夏の日差しの強い季節だと数時間(3~5時間)で硬化する場合もありますが、冬場の日差しの弱い季節だと2日経過しても固まらないこともあります。

この硬化時間を待たずに次の工程に進んだ場合、「ウレタン樹脂の硬化不良」が起こり防水層の強度が著しく低下することになります。

【手抜き7】雨漏りしている建物に密着工法を施工する


雨漏りしている建物は、下地コンクリートに雨水が浸透しているため、密着工法だと下地に残された水分を外に逃がすことが出来ません。

そのため雨漏りしている建物に密着工法を施工すると、「新しい防水層に膨れが出やすく」防水層の破断リスクが高くなってしまいます。

この事案は手抜き工事というよりも、施工業者の知識不足の可能性もあります。

【手抜き8】抑えコンクリートの上に密着工法を施工する

抑えコンクリートは、その下にある防水層を紫外線や衝撃などから保護する目的で設置されています。

しかし、抑えコンクリートは長年の雨水で水分を多く含んでいるため、新しい防水層を密着工法で施工した場合、水分の逃げ道がなくなるため防水層の膨れや破損の原因になります。

抑えコンクリートとは
防水層の保護・劣化を抑制を図るためにするために防水層の上から打つコンクリートのことです。
防水層を押さえるので「押えコンクリート」といいます。

引用元:大規模修繕みんなが笑顔になる進め方

この事案も手抜き工事というよりも、先ほどご紹介した「雨漏りしている建物に密着工法を実施」と同様、施工業者の知識不足の可能性があります。

もし、施工業者が十分にリスクを分かっていて、そのような施工を行った場合はかなり悪質ですね。

【要注意】ウレタン防水工事は一番メジャーなのに手抜き工事が多い?

「どうしてウレタン防水に手抜き工事が多いのでしょうか?」実は、それには理由があるんです。

そこで、ウレタン防水に手抜き工事が多い理由をまとめてみたので、もしご自身の物件でウレタン防水を考えている場合はチェックしてください。

【理由1】人の手でやる工程が多い

防水工事には大きく、「塗り防水」と「貼り防水」の2パターンに分かれます。

貼り防水とは、工場で作られた防水シートを敷き詰めて防水層を形成する方法です。

それに対して塗り防水とは、職人が現場で樹脂と硬化剤を混ぜて作った防水塗料をコテやローラーで塗り広げて防水層を形成します。

そのため、防水塗料の「濃度や塗り方が適正なのか」を判断するのが難しく、いくらでも手を抜くことが可能です。

【理由2】手抜きがバレにくい

ウレタン防水の場合、最後にトップコートと呼ばれる防水層を保護する塗料を塗ってしまえば、素人では手抜きの有無を判断することはほぼ不可能です。

この点がウレタン防水に手抜き工事が多い最大の理由です。

【理由3】施工が簡単

さらに、ウレタン防水は「ウレタン樹脂を塗るだけ」と極めて簡単なので、防水工事の専門的な知識がない業者でも施工が可能です。

このあたりもウレタン防水に手抜き工事が多い理由になります。

手抜き工事を簡単に見抜く方法

防水工事は大きな出費なので手抜き工事は絶対に防ぎたいですよね。

そのためには「防水工事によくある手抜き工事の手口8選」でご紹介した事例を参考に、ご自身の物件で手抜き工事がないかをチェックする必要があります。

それを可能にする方法が「工事完了報告書」を確認することです。

工事完了報告書をもらう

手抜き工事を自分で見抜くためには裏付けとなる資料が必要なので、工事完了後に「工事完了報告書」をもらうようにしてください。

ワンポイント!防水工事を依頼する前に「工事完了報告書」の提出が可能か業者さんに必ず確認してください。

工事完了報告書とは「各作業工程ごとの写真や工事内容」をまとめたもので、使用した材料の写真や内訳も合わせて掲載されていることもあります。

報告書の中では、次の項目をしっかり確認してください。

ケレンをちゃんとやっているか?

出典:https://suzukikogyo.co.jp/blog/2019/0215000542/12010.html

高圧洗浄機を使って下地の汚れやゴミ、古い塗膜などを落としますが、落としきれなかった塗膜などはケレン棒(スクレでーパー)で取り除きます。

下地処理をちゃんとやっているか?

出典:https://suzukikogyo.co.jp/blog/2019/0215000542/12010.html

クラックなどのひび割れ部分にコーキング材などを充填したり、凹凸がある場合は不陸調整(平らにする)行います。

材料をごまかしていないか?

適正な材料で適正な量を使って作業しているかを確認する以外にも、できれば「出荷証明書」を確認することもおすすめします。

出荷証明書とは、防水工事で使った防水塗料など、材料に関する以下の項目をまとめた証明書です。

・施工業者名
・商品名及び数量
・商品の納入年月日
・納入先の現場名

公共工事などでは、しっかり仕様通りの材料と数量で施工されているか確認するために、出荷証明書の提出も必要です。

今では、安心して防水工事を依頼してもらうために、一般の方にも「出荷証明書」を提出する業者さんが増えています。

作業工程をごまかしていないか?

ウレタン防水の場合、膜厚を2㎜付けるために、2度塗りが基本となっていますが、この作業工程をごまかしていないか確認してください。

工事完了報告書の提出を拒む業者はヤバい

もし、「工事完了報告書の提出」を理由もなく拒む業者がいたら工事を依頼しないほうがいいかもしれません。

その理由は、手抜き工事をするような悪徳業者であれば、このような報告書を出したことがないはずですし、出せるはずもないからです。

もちろん、真面目にきちんとした防水工事をされている業者さんの中でも、「工事完了報告書を出したことがない」というケースもあるのでその点はご理解ください。

専門的な質問も効果的

思い切って専門的な質問をしてみるのもいい方法ですが、もし間違った答えや適当な答えが返ってきたら気を付けてください。

実際にどんな質問をしたらいいのか?迷ってしまうと思いますので、「質問と回答の具体例を3つご紹介」させていただきますので参考にしてみてください。

【質問1】雨漏りしていますがウレタン防水の密着工法でも大丈夫ですか?

回答:すでに雨漏りしている場合、建物の下地コンクリートに水分を含んでいるため、密着工法は避けた方がいいです。

雨漏りしている場合は、ウレタン防水の通気緩衝工法であれば、通気緩衝シートを通って脱気筒から水分を外に逃がすことが出来るのでおすすめです。

ワンポイント!密着工法はNG、雨漏りしている物件には通気緩衝工法が正解
【質問2】抑えコンクリートの上にウレタン防水の密着工法でも大丈夫ですか?

回答:抑えコンクリートの場合、コンクリート内部に雨水が浸透しているので、密着工法は避けた方がいいです。

雨漏りしている場合は、ウレタン防水の通気緩衝工法だとコンクリート内部の水分を通気緩衝シートから脱気筒を通じて外に逃がすことが出来るのでおすすめです。

ワンポイント!密着工法はNG、抑えコンクリートの物件には通気緩衝工法が正解
【質問3】抑えコンクリートの目地(収縮目地)が飛び出している場合はどんな処理をしますか?

回答:飛び出している目地を撤去して、バックアップ材を挿入してからシーリング処理します。
※バックアップ材は目地に使用するポリエチレン発泡体で丸棒状、角棒状です

ワンポイント!目地撤去しないはNG、埋め戻し&シーリング処理が正解

工事金額が極端に安くないか?


防水工事はそのほとんどが人件費となっているため、手抜き工事をすればその分だけ人件費の大幅カットが可能です。

極端に安い見積もりの場合、手抜き工事のリスクも高くなるので注意が必要です。

「どうしてこんなに安いのか?」思い切って質問して、納得のいく回答が返ってきたらいいですが、適当にごまかすようなら依頼しないほうが賢明です。

工事期間が極端に短くないか?

防水工事には必要な作業工程が決められているため一定の工事期間は必要なので、工事期間が極端に短い場合は注意が必要です。

先ほどお伝えしました工事金額が極端に安いケースと同様、どうして工事期間が短いのか?質問してください。

もし、いい加減な回答だった場合は依頼しないようにしましょう。

防水層に膨れや亀裂はないか?

出典:https://arkrich.co.jp/building-repair-condominium-waterproofing-work/

防水層の膨れや亀裂は何年も経過してから出てくる劣化症状ですが、もし数日~数ヶ月でこのような症状が出る場合は手抜き工事を疑った方がいいかもしれません。

ウレタン防水の場合、以前に雨漏りがあった屋上などに密着工法で施工した場合は、膨れが起こりやすいため通気緩衝工法で施工する必要があります。

この点も合わせて確認してください。

防水工事でよくある3つのトラブル

防水工事でよくある3つのトラブルをご紹介します。

【トラブル1】保証内容の確認不足で再工事してくれない

一般的には、防水工事には10年保証が付いていますが、工法や種類によっては5年間だったり、部分的な補修の場合は保証が付かない場合もあります。

後で「こんなはずじゃなかった・・」という思いをしないためにも、保証内容はしっかり確認しておきましょう。

・何年間の保証が付くのか?
・どんな時に保証を受けられるのか?
・具体的にどんなことをしてもらえるのか?

などは事前に必ず確認してください。

【トラブル2】工事中の臭いや騒音で近所トラブルに発展

防水工事には様々な種類と工法がありますが、中には強い臭いや大きな音が出る場合があるため近隣への配慮は欠かせません。

臭いが気になる工法

一番臭いが強いのが「アスファルト防水の熱工法」です。

熱工法はアスファルトを高温で溶解するため、かなり強い臭いと煙が発生します。

ビルやマンションが密集した場所の場合、近隣住民に対する事前の連絡が重要です。

今では、臭いと煙の問題があるため、改修工事では採用されることはほとんどありません。

その他にも、ウレタン防水やFRP防水など、塗り防水を施工する場合はシンナーっぽい臭いが発生します。

こういった臭いは刺激が強く、不快に感じる方も多いため、近隣トラブルになるケースもあります。

音が気になる工法

大きな音が出る工法としては、「塩ビシート防水の機械固定工法」で、建物の下地コンクリートにドリルで穴を開けてディスク版を固定していくため大きな音が発生します。

特に、マンションの屋上防水の場合、最上階のフロアーで生活している入居者さんにはかなりの騒音になります。

そのため、事前に音が出て迷惑をかけることをしっかり伝えておく必要があります。

【トラブル3】雨漏りが再発した


防水工事しても雨漏りが止まらなかったので業者に相談しても、「防水工事は完璧なのでうちは関係ない」と取り合ってくれないケースも増えています。

確かに、雨漏りの原因は様々なので本当に業者の言う通り原因は他にあるのかもしれませんが、もう少し柔軟な対応をしてくれてもいいような気がします。

防水工事は大きな出費になるので、「万が一雨漏りが止まらなかった場合の対応」も事前に確認しておきたいですね。

「防水工事の訪問販売」で悪徳業者に騙されないための3つのポイント

 防水工事を訪問販売で契約すると手抜き工事や無駄なお金を払うことになるかも知れません。

すべての訪問販売が悪いわけではありませんが、防水工事を訪問販売で契約することでトラブルになるケースも多いので注意してください。

そんな事態を避けるためにも、悪徳業者に騙されない3つのポイントをご紹介します。

優良な防水業者は訪問販売を行わない

そもそも優良な防水業者は訪問販売を行っていません。

というのも、一般的には訪問販売に対する世間のイメージは悪く、優良な業者はお客様に嫌われるような営業活動は基本的には行いません。

また、訪問販売の多くは、自社の利益を第一に考えた営業活動をする業者が多く、強引な営業で契約を迫ってくることが多いようです。

防水工事の訪問販売の手口

防水工事の訪問販売の手口として、代表的なものを3つご紹介します。

大幅値引き(キャンペーン)

「現在キャンペーン中なので、200万円のところ、半額の100万円でやらせていただきます!」といった大幅な値引きをする手口が多いです。

モニター商法

「当社のモデルケース(事例)として工事をさせていただけるならお安くさせていただきます!」といったモニターになってくださいという手口も危険です。

これは「モニター商法」と呼ばれる悪徳業者が良く使う手口です。

強引な営業

「このまま放っておくと建物に雨水がまわって大変危険ですよ!」など、必要以上に危機感を強調するような強引な営業も良くある手口です。

あなたの話も聞かずに、淡々と今すぐ工事をする必要性を語るような強引な営業には気を付けてください。

訪問販売で契約してしまった時の対応とは?

営業マンの勢いに負けて訪問販売で契約した場合には、「クーリングオフ」を使って契約を解除することが可能です。

クーリングオフの手順をご紹介します。

詳しい内容は、国民生活センターのクーリング・オフを参考にしてください。

ステップ1:クーリングオフが可能か確認する

クーリングオフの有効期間は、契約書を受け取ってから8日間です。

ステップ2:クーリングオフの通知書を業者に送る

ハガキで送る場合は「配達証明郵便」等で出すほうが安心です。

ステップ3:通知書が業者に届いたら、業者に電話する

電話でクーリングオフの旨をしっかり伝えてください。

ステップ4:クーリングオフ完了

通知書が業者に届いたことを確認して、その旨を伝えればクーリングオフは完了です。

防水工事で失敗しない!適正業者の選び方

防水工事で失敗しないためには、業者選びが一番大切です。

業者選びさえ間違わなければ大きな失敗はしないでしょうし、万が一何かあってもしっかり対応してもらえるはずです。

防水工事業者は3種類ある

防水工事を請け負っている業者は「リフォーム会社(工務店)」「外壁塗装会社」「防水工事会社」になります。

それぞれの業者ごとの「得意分野や実績」などをまとめてみました。

リフォーム会社(工務店) 外壁塗装会社 防水工事会社
得意分野 大工工事 外壁塗装 防水工事
防水工事の実績 少ない やや少ない 多い
施工 下請け(外注)に依頼 一部自社施工 ほぼ自社施工
対応可能な防水 自社施工できない 塗膜防水(ウレタン) 塗膜防水・シート防水など
安心度

リフォーム会社(工務店)

リフォーム会社や工務店は、主に「大工工事」を得意としているため、大工工事以外の「塗装工事や防水工事」は下請けの会社(専門分野の会社)に施工を依頼するケースがほとんどです。

例えば、防水工事であれば防水工事を専門に行っている防水工事会社に依頼します。

外壁塗装会社

外壁塗装会社は、「塗装」を専門に行っている会社なので、メインは塗装ですが防水工事も依頼することが可能です。

外壁塗装会社の場合も、ウレタン防水であれば自社で施工しますが、「アスファルト防水や塩ビシート防水」などは施工できないため、下請けの防水工事会社に施工を依頼します。

防水工事会社

防水工事会社は、「防水」を専門に行っている会社なので様々な種類や工法の防水工事に対応しています。

最近では、防水工事以外に外壁塗装にも対応できる業者が増えています。

どこに頼めばいいの?


どこに頼めば防水工事に失敗するリスクを最小限に抑えることができるのか?ずばり「防水工事会社」です。

防水工事会社であれば、防水工事に関する実績や経験も豊富なので安心です。

もちろん、防水工事会社もたくさんあるのでどこでもいいというわけではありませんが、防水工事を依頼する場合は、防水工事会社がおすすめです。

リフォーム会社(工務店)がダメな理由

リフォーム会社に防水工事を頼んだ場合、実際に工事をするのは防水工事会社なので無駄な中間マージンが発生するため、直接防水工事会社に依頼するほうがお得です。

あと、防水工事は専門的な工事なので、リフォーム会社の営業マンでは防水工事の専門的な話になると対応できないケースもでてきます。

外壁塗装会社がダメな理由

外壁塗装会社は塗装のプロですが、防水工事に関してはそこまで詳しいわけではありません。

もちろん中には防水工事に関する専門的な知識を持っているケースもあると思いますが、全体的にみるとまだまだです。

そのためウレタン防水は出来ても、「アスファルト防水やシート防水の施工」は大多数の業者さんが出来ません。

手抜き工事をされた時におすすめの相談窓口(無料)


もし手抜き工事が発覚した場合、頼りになる相談窓口をご紹介します。

もちろん無料で利用できるので安心してください。

消費者センター

お住いの自治体にある消費者センターでは、リフォームの手抜き工事に関する相談も受け付けています。

お昼休みの時間帯に相談したい場合は、「国民生活センターお昼の消費生活相談」という窓口がおすすめです。

こちらは平日の11時~13時まで受け付けています。

自治体によって違いはありますが、土・日・祝日も相談可能な自治体もあるので、お住いの自治体に確認してみてください。

国民生活センターでは、各地の消費生活センターの相談窓口が昼休み中の時間を中心に、消費者の方からの消費生活相談を受け付けています。

引用元:国民生活センター|お昼の消費生活相談窓口

住宅リフォーム・紛争処理支援センター

住宅リフォーム・紛争処理支援センターは、国土交通大臣から指定を受けた住宅専門の相談窓口なので、手抜き工事に関する相談も受け付けています。

見積書の見方なども教えてもらえるので、気になったことは何でも相談してみてください。

こちらは、全国どこからでも市内料金で利用可能で、平日の10時~17時まで受け付けています。

防水工事の手抜き工事についてのQ&A

防水工事の手抜き工事についてのQ&Aをご紹介します。

雨漏りしているのに密着工法を提案した業者は危険ですか?

すでに雨漏りしている場合、密着工法は避けるべき工法です。

密着工法を提案した業者は知識不足が疑われるため避けた方が良いでしょう。

まとめ

手抜き工事を簡単に見抜くには、「工事完了報告書をもらって作業内容を確認する」「工事金額が極端に安くないか」などをチェックすることがポイントでしたね。

そのため、工事完了後に工事完了報告書をしっかり確認することが重要です。

この記事では、ケレン、下地処理、作業工程などの観点に分けて「手抜き工事を見抜くポイント」をまとめたので、まずはご自身の物件の作業報告書をチェックしてみてください。

また、これから防水工事を依頼する場合には、事前に作業報告書の発行が可能か確認してください。

もし発行ができない場合は、その理由を尋ねてみて、その回答に納得できない、もしくは怪しいと感じたらその業者さんには頼まないほうがいいかもしれません。

当サイトでは、作業報告書の発行が可能な良心的な防水専門業者さんをまとめていますので、そちら「都道府県ごとの業者一覧」もチェックしてみてください。

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