【防水工事のタイミング】雨漏りしてから?事前にやるべき?修理目安は?

「防水工事は雨漏りしてからやるべき?事前にやるべき?」と迷う大家さんも多いですが、一般に「防水工事は事前にやるべき」だと言われています。

というのも、雨漏りには、修繕コストの増加、入居者への費用負担、売却時の資産価値低下など、あまりにも多くのデメリットがあるからです。

そのため、雨漏りしてから対処するのではなく、雨漏りしそうな劣化(修理目安)を見つけて事前に防水工事をすることが大切です。

この記事でわかること●防水工事の最適なタイミング
●雨漏りにつながる劣化(修理目安)を見つけるポイント
●雨漏りした場合の応急処置
●防水工事におすすめの時期や季節

この記事では、防水工事の最適なタイミングと雨漏りにつながる劣化(修理目安)を見つけるポイントなどについて解説しています。

雨漏りの心配がない建物に焦って防水工事をするのは勿体ないので、この記事を読んで「ご自身の物件に防水工事が必要か」を確認していきましょう。

防水工事は雨漏りしてからやればいいのか?事前にやるべきなのか?


防水工事はそれなりに高額なので、出来ればやりたくない、雨漏りしてからやればいい・・。
なんて思ってしまいますが、結論から言いますと防水工事は事前にやるべきです。

その理由を詳しくご紹介しますね。

今さら聞けない!防水工事が必要な理由とは?


マンションやビルの屋上は一軒家のような勾配のある屋根とは違い、雨が溜まりやすくなっています。

そのため防水層を作って建物内への雨水の侵入を防ぐ必要があります。

もちろん、屋上以外にもバルコニーや外廊下や階段など、雨が侵入する部分にも防水工事は必須です。

防水層の劣化で雨水が建物内に侵入すると、コンクリートのひび割れや鉄筋の腐食、室内の壁紙部分のシミやカビの発生による建物の劣化がおこります。

雨漏りは建物に雨水が侵入する一次被害と建物内部に腐食などが出る二次被害、さらに最も怖い漏電による火災などの三次被害があります。

防水工事は大切な資産を守るために定期的に行う必要があります。

特に売却を考えている場合などは、資産価値を下げることになるので建物内への雨水の侵入は絶対に避けたいですね。

雨漏りは「物理的瑕疵」という建物の欠陥に当たるため、物件を売る場合は買主に告知する義務が発生します。

注意!雨漏りを隠して物件を売却すると買主から契約解除や損害賠償を請求される危険があります。

雨漏りを放置するとヤバいって本当?

雨漏りを放置することで発生する様々なデメリットをご紹介します。

建物の急速な劣化が進む

はっきりと雨漏りしていることが分かれば早急に対応できますが、中には建物内に雨水が侵入していても気づかない場合があります。

このケースでは、知らない間に建物内に雨水が侵入し、気づいたときには大きな被害に及んでいることがあります。

鉄筋コンクリート造の場合、コンクリート内部の鉄筋が雨水で錆びると「コンクリート爆裂」を起こし急速な劣化が進むため、建物全体の強度を大きく低下させます。

コンクリート爆裂とは
発生したクラック(ひび割れ)には、雨水や空気が侵入しやすくなり、そのためコンクリート内部の鉄筋が錆びてきます。錆始めた鉄筋は次第に体積を膨張させます。この鉄筋の体積増加によってコンクリートは内部から破裂します。

引用元:コンクリート爆裂の原因と補修方法

壁紙のシミやカビなどの二次被害が進む

出典:https://haezclean.com/manual/wallpaper

雨水が室内に侵入すると、天井や壁紙にシミやカビを発生させます。カビは栄養と適度な水分と温度があれば増殖するため、人への健康被害が出ることもあります。

頭痛や咳など、カビによるアレルギー症状を引き起こすこともあるので注意が必要です。

また、雨水がコンセントなどにかかると電気ショートや漏電を起こし、火災の原因になることもあります。

雨漏りが非常に恐ろしいのは、生活が困難になるだけでなく、そこに住む人の健康にも悪影響を与えてしまう可能性があるということです。

引用元:屋根工事の住まいるドクター

木造の場合はシロアリに気を付けて!

出典:https://findpro.jp/shiroari/breeding

木造住宅にとってシロアリは天敵で、国土交通省のデータによるとシロアリ被害は年間200万件も発生していると言われています。

特に4~5月の繁殖期はシロアリが巣の外に出てくるので発見しやすい時期です。

シロアリは乾燥した場所よりも湿って暖かい場所を好むので、雨漏りしている木造住宅はシロアリには住みやすい環境です。

シロアリの被害を受けた木材は、もろくなって強度が落ちたり、最悪のケースでは木材が腐って建物崩壊の危険が出てきます。

また、地震などの大きな揺れが発生した場合、シロアリの被害で建物の強度が低下していると崩壊のリスクが高くなり危険です。

震災後に行われた国土交通省の研究機関などの調査によると、倒壊した住宅の大半がシロアリ被害や木腐朽被害などで強度が低下していたことが指摘されています。

引用元:大震災の教訓

修繕費が10倍になることも

出典:https://water-tight.co.jp/

雨漏り放置によって雨水が建物内部にまわり、被害が大きく拡大するケースが増えています。

早急に対応すれば室内の壁紙を貼り替えるだけで済んだのに放置した結果、コンクリート内部の鉄筋に錆が発生するケースもあります。

コンクリート内部の劣化が進んで爆裂(錆でコンクリートが崩れる)が発生すると修繕費も驚くほど高くなってしまいます。

入居者から損害賠償を求められるケースもある

賃貸物件のトラブルには様々なケースがありますが、中でも「雨漏り」による被害が多いようです。

入居者の方から雨漏りによって家具や家電に被害が出たと損害賠償を求められるケースも増えています。

中には家賃の減額や退去費用の請求まで要求されるケースもあります。

雨漏りを放置すると急なゲリラ豪雨によって室内に大きな被害が出ることがあるので注意が必要です。

賃貸物件での雨漏りは、基本的には大家さんの責任になります。

第六百六条 賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。

引用元:民法|e-Gov法令検索

防水工事は雨漏りする前にやったほうがお得!


●建物の急速な劣化が進む
●壁紙のシミやカビなどの二次被害が進む
●木造の場合はシロアリに気を付けて!
●修繕費が2倍になることも
●入居者から損害賠償を求められるケースもある

以上のリスクを考えると防水工事は絶対に雨漏りする前にやったほうがいいので、少しでも雨漏りの危険が確認されたら専門業者に調査を依頼しましょう。

でも、雨漏りの危険ってどうやって見つければいいのか分からないですよね。

そこで雨漏りしそうな劣化を見つける方法をご紹介します。

雨漏りしそうな劣化(修繕目安)を見つけるポイントは?

もし、下記のような症状があれば雨水が建物内に侵入しているかもしれないので気を付けて下さい。

危険度の高い劣化に関しては早めに対応してください。

劣化場所 雨漏りしそうな劣化(修理目安) 危険度
防水層 防水層に穴や破れがある
防水シートの結合部、端部が剥がれている
防水層の膨れが目立つ
抑えコンクリートの目地に破損がある
抑えコンクリートにひび割れがある
防水層に水がたまっている
ドレンが詰まって流れが悪い
手摺や支柱の錆がひどい
パラペット上部に亀裂がある
防水層に雑草やコケが生えている
外壁 外壁にひび割れが発生している
サッシ周りのシーリングが劣化している
サイディングのシーリングが劣化している
室内 壁や天井にシミやカビが発生している

◎→至急対応
〇→早めに対応
△→対応

では、それぞれの劣化の詳細をご紹介します。

屋上防水層のよくある劣化

屋上防水層のよくある劣化についてご紹介します。

ご自身の物件は大丈夫か?確認してください。

防水層に穴や破れがある

出典:https://www.amenbou.jp/waterproof_deterioration.html

強風や台風時に固いものや鋭利なものが飛んでくると防水層に穴や破れが発生する危険があります。

ゴムシートの場合、カラスなどが防水層を口ばしで突いて穴があく被害が急増しています。

また、人間が鋭利なものや重たいものを誤って落下させることでも穴や破れの原因になります。

塩ビシートの場合、材料の研究が進み品質も向上していますが、経年劣化によって歩くだけでも下地の凹凸部分が割れてしまった事例も報告されています。

注意!穴や破れがある場合、ほぼ間違いなく雨水が建物内に侵入しているので至急の対応が必要です。

防水シートの結合部、端部が剥がれている

出典:https://gaihekishinwa-suita.com/blog/iiokiyakusama.html

シート防水に使われるシートは横幅が決まっていて、シートの横端を重ね合わせることで防水層を形成しています。

このシートの結合部分はラップ部分と呼ばれており、シート防水の弱点となっています。

つまり、シート自体がどれだけ丈夫でもラップ部分が剥がれてしまうと雨水の侵入に繋がります。

ラップ部分が剥がれる原因として、寒暖によるシートの収縮や経年劣化による接着力の低下やに、施工時の接着不良などのミスも考えられます。

注意!シート防水の剥がれも雨漏りに直結する劣化なので早急に対応してください。

防水層の膨れが目立つ

出典:https://arkrich.co.jp/building-repair-condominium-waterproofing-work/

下地コンクリート内部に侵入した水分が太陽光によって温まり、湿気となって外に出ようとした結果、防水層に膨れが発生します。

こうした現象は面積の広い屋上などで見られる現象です。

もちろん、防水層が膨れるだけで雨漏りにつながる訳ではありませんが、膨れは防水層の耐久性を下げますし、何度も収縮を繰り返すことで破断するリスクもあります。

特に、ウレタン防水やシート防水の密着工法で見られる現象です。

抑えコンクリートの目地に破損がある

出典:http://kouji-info.com/bousui/entry178.html

アスファルト防水は、歩行すると破損の原因となるため、防水層を衝撃や紫外線から守るために防水層の上に保護コンクリートを打設します。

これを抑えコンクリートと呼んでいます。

抑えコンクリートは寒暖差の影響で収縮し、ひび割れや立ち上がり部分を破損させる可能性があるので3メートル間隔で収縮目地が設けられています。

もちろん、収縮目地が破損して雨水が侵入しても抑えコンクリートの下には防水層があるので、すぐに漏水することはないですが、防水層の劣化の原因になってしまいます。

抑えコンクリートにひび割れがある

出典:https://nissogiken.jp/bousui/

モルタルやコンクリートにひび割れがある場合でも、すぐに漏水することはありませんが、防水層の劣化を速める危険があります。

ひび割れがひどい場合、部分的な補修を検討してみてください。

防水層に水がたまっている

出典:https://www.meiwa-renewal.jp/

長時間水がたまっている状態が続くと、水があることで熱による膨張・伸縮の度合いが変わり、劣化が進みやすくなります。

さらに防水層に使われる材料によっては、化合物と水が反応することで起こる加水分解が起こります。

加水分解もトップコートや防水層の劣化を加速させるため漏水の原因となっています。

防水層には雨水がたまらないようにすみやかに排出することが大切です。

ドレンが詰まって流れが悪い

出典:http://yanekabehome.com/blog/

ドレンとは「ルーフドレン」のことで、防水層で受けた雨水をルーフドレンに集めて樋へと流す役割をしています。

このルーフドレインに飛来した落ち葉やゴミ、砂や泥などが蓄積することで詰まりが生じて雨水の排水が出来なくなることがあります。

この状態で大量の雨が降ると屋上がプールのようになってしまいます。

マンションやビルの屋上防水は、基本的には水はけの良い状態を前提に施工されているので、プールのように常に水がたまるような防水とは違います。

そのため、長時間水に触れていると防水層の破損の原因になります。

ワンポイント!ルーフドレンは最低でも1年に1回は点検・掃除をしましょう。

手摺や支柱の錆びがひどい

出典:https://www.amenbou.jp/waterproof_deterioration.html

手摺や支柱の錆びた部分から雨水が侵入することで雨漏りすることがあります。

これは支柱の内側は空洞になっているため、侵入した雨水はそのまま建物内部に浸透するためです。

この部分からの雨水の侵入は比較的古いマンションやビルに多く起こっています。

手摺や支柱がある場合、一度じっくり確認してみてください。

パラペット上部に亀裂がある

出典:https://www.meiwa-renewal.jp/symptoms/

パラペット上部にき裂があるなら、躯体コンクリートの上からモルタルで成型しており、そのモルタルの上面に塗膜防水をするのが一般的です。

亀裂が入っている状態では防水層も破断しているため、雨漏りの危険があります。

修繕する場合は、アルミ笠木をパラペット上部に設置するほうが漏水のリスクを減らすことができるので検討してみてください。

防水層に雑草やコケが生えている

出典:https://sgstaff.jp/?p=3117

ルーフドレンなどの排水溝のまわりに雑草やコケが生えることがありますが、これは風で飛んできた種や鳥が運んできた種が根を張って成長するためです。

雑草の根はコンクリートを貫通してその下にある防水層を破断させることもあります。

また、コンクリート内部に雨水が浸透することで内部の鉄筋が錆びたり躯体そのものにダメージを与える恐れもあります。

もし、雑草が生えている場合、無理に引き抜くと防水層の破断につながるのでひとまず刈り取って、その後に防水層専用の除草剤で処理しましょう。

外壁のよくある劣化

次に外壁のよくある劣化についてご紹介します。

外壁から雨水が侵入するケースも多いので注意が必要です。

外壁にひび割れが発生している

出典:https://yume100.co.jp/column/column06/

外壁のひび割れには、「ヘアクラック」「構造クラック」「乾燥クラック」「縁切りクラック」の4つのタイプがあります。

●ヘアクラック
0.3㎜未満の幅のひび割れを言います。

主に塗膜に発生する表面的なクラックで、建物自体の構造に直接影響しないため緊急性の低いクラックです。

●構造クラック
【幅0.3㎜を超えるクラック】
大規模な補修が必要になる前に必要な補修をしておきましょう。

【幅1㎜を超えるクラック】
建物内部へ雨水が侵入する可能性が高いので早めに補修をするほうがいいでしょう。

【幅3㎜を超えるクラック】
このレベルになると雨水がかなり建物内に侵入している状態なので今すぐ補修が必要です。

●乾燥クラック
モルタルやコンクリートなどの湿式工法で施工された外壁への塗装の際に、完全に乾燥する前に塗装することで発生するクラックです。

●縁切りクラック
モルタルなどの外壁で起こるクラックで、塗装の中断や塗り直しで生じる塗料の不一致が原因です。

サッシ周りのシーリングが劣化している

出典:https://www.bldg1984kanri.com/

サッシ周りのシーリングは紫外線や雨水の影響を直接受けるため10年ほどで寿命を迎えてしまいます。

シーリングが劣化すると雨漏りの原因になります。

サイディングのシーリングが劣化している

出典:https://www.my-painter.com/blog/20191211gennba5/

建物の揺れや寒暖によるサイディングボードの収縮を吸収するために繋ぎ目部分(目地)にはシーリングがされています。

シーリングが「紫外線」「雨水」「温度差」によって劣化が進むことで、雨漏りのリスクが高くなります。

サッシ周りのシーリングの劣化でもお伝えしましたように、シーリングの寿命は10年となっています。

室内のよくある劣化

室内のよくある劣化についてご紹介します。

壁や天井にシミやカビが発生している

出典:https://amenavi.jp/blog/1392

壁や天井にシミやカビが発生している場合、ほぼ間違いなく雨水が建物内に侵入しているので、早急に調査・修繕を依頼しましょう。

雨が降ると雨水が窓枠から染み出てくる

出典:https://www.lovestyle-tokyo.com/13072/

窓枠から室内に雨水が染み出てくる場合、シーリングの劣化が原因です。

放っておくと症状が悪化するので早急に対処しましょう。

マンション雨漏りの強い味方!雨漏り診断士

出典:https://hanamaru-r.jp/

雨漏り診断士って何?

雨漏り診断士とは、NPO法事雨漏り診断士協会から「雨漏り診断士」として登録・認定された人たちです。

これまでは、雨漏りに関する専門的な知識や修繕方法を教える期間がなかったため、雨漏りの原因を見逃したり、誤った修繕方法を行ってしまうケースも横行していました。

そういった状況を改善するための機関として、「NPO法人雨漏り診断士協会」が誕生しました。

協会では調査研究や教育研修、講習会なども実施しています。

雨漏りでお困りの際には、雨漏り診断士に相談されるといいですよ。

雨漏り診断士の探し方

雨漏り診断士は、NPO法人雨漏り診断士協会が認定する民間資格です。

雨漏りに関する原因と修理に関する知識を持っているため、そのほとんどの人が雨漏り修理を専門に行う業者に所属しています。

防水工事専門業者のホームページなどから探すと見つけやすいです。

雨漏り診断士の調査費用は20万ぐらい

雨漏り診断士による一般的な調査費用は20万円ぐらいが相場です。

この他にも調査に必要な足場やゴンドラ、ブランコなどの費用は別途かかります。

その調査の具体的な内容は以下になります。

調査内容 費用 調査方法
目視調査 3万 目視で確認して調べる。
散水調査 3~10万 量や向きを調整しながら水をかけて調べる。
発光液調査 10~25万 雨漏り箇所と思われる部分に発光液を塗布して調べる。
赤外線サーモグラフィー調査 20~30万 赤外線サーモグラフィーで建物内の温度差を調べる。

雨漏りした場合の応急処置はどうしたらいいの?


雨漏りは突然やってきますが、雨漏りしたからと言って当日や次の日に大規模な防水工事を行うことは現実的ではありません。

雨漏りの原因を調査したり信頼できる業者を見つけるなどの時間が必要なので、その期間はなんとか応急処置で対応する必要があります。

そこで素人でも出来る4つの対策をご紹介します。

ビニールシートを被せる

雨水が侵入している部分をビニールシートで被うことで雨漏りを防ぎます。

実際には雨漏りしている真上が原因とは限らず、どこから雨水が侵入しているかを特定するのは難しいため、怪しい部分を広範囲で被う必要があります。

ビニールシートを被せる場合、風で飛ばされやすいのでしっかり固定することが重要です。

しかし、ロープで固定すると付帯部分が破損することもあるので土嚢のようなもので固定するのがおすすめです。

防水テープで補修する

雨漏りしている箇所が特定できる場合、防水テープで補修することも可能です。

防水テープで補修する場合、粘着力を高めるために補修箇所の洗浄と乾燥を必ず行ってから補修テープを張るようにしてください。

補修部分が汚れていたり、水分が残っているとテープの密着性が確保されません。

バケツを使って対策する

室内で雨漏りが発生した場合、放っておくと床や家具に雨水が染み込んで水浸しになることがあります。

そこで侵入した雨水をバケツで受けることで様々な被害を抑えます。

天井からの雨漏りの場合、バケツに直接受けると水が跳ねて飛び散ってしまうので雑巾などをバケツの底に敷くと良いですよ。

ビニールシートを床に広げることが出来れば広範囲に守ることも出来るのでおすすめです。

雨漏り防水スプレーを吹きかける

雨漏り防水スプレーは補修したい部分にスプレーするだけなのでとっても簡単です。

主にモルタルやコンクリートの細かいき裂やひび割れ、小さな穴などに有効です。

手軽に補修できますが、塗膜が薄いため壁などの垂直方向に対してのみ効果を発揮します。

吹き付ける場合、補修部分のゴミや汚れを落としてから20~30㎝離してスプレーを2、3回均等に吹きかけてください。

スプレー後は乾燥するまで24時間ほど待ちましょう。

防水工事の正しいタイミングは?時期や季節も

防水工事の正しいタイミングは?

防水工事の正しいタイミングをご紹介します。

基本は雨漏りする前に行うことです。

前回の改修から10年以上経過している

防水工事は工法によって対応年数に差がありますが、約10~15年周期で行うのが一般的です。

大切なのは、雨漏りする前に修繕することが大切です。

種類別対応年数
・ウレタン防水 8~12年
・シート防水 10~15年
・アスファルト防水 13~20年
・FRP防水 13~15年

防水工事の種類が分かる場合は上記を参考にして下さい。

雨漏りしそうな劣化(修繕目安)がある

いつ雨漏りしてもおかしくない劣化として、

・防水層の穴や破れがある
・防水シートが剥がれている
・ドレンが詰まって流れが悪い

などがあります。

このような劣化を発見したら、雨漏りする前に早急に対応してください。

防水工事に適した季節は?

防水工事に適した季節をご紹介します。

雨漏りしているなどの緊急を要する場合でなければ、適した季節に工事をするのもおすすめです。

夏と冬は避けたほうが安心

一般的には夏と冬は避けたほうがいいと言われています。

その理由は、夏は厚さでゴムが伸びやすく、冬は寒さでゴムが縮みやすいため、反対の季節になると防水シートがたるんだり、防水塗膜が割れたりするからです。

しかし、現在の防水材は品質改良が進んでいるため季節を気にすることなく施工することができます。

できれば梅雨のじめじめした季節は避けたほうがいいかもしれません。

雨が降ると防水工事はできないですし、湿気が多いと防水塗料や接着剤などの乾燥にも時間がかかってしまいます。

防水工事の施工不良の多くは乾燥不足や接着不良が原因です。

乾燥に適した時期がおすすめ

防水工事には「乾燥待ち」の工程が多いため乾燥に適した梅雨前の春や冬前の秋がおすすめです。

もちろん、すでに漏水している場合などは夏場や冬場であっても防水工事を行うようにしてください。

業者さんもプロなので季節に合ったやり方を提案してくれるはずです。

防水工事のタイミングについてのQ&A

防水工事のタイミングについてのQ&Aをご紹介します。

ベランダの防水工事を行うタイミングはいつ?

ベランダ防水工事を行うタイミングは、ひび割れ・塗膜の剥がれや膨れ・雨漏りの症状が出たタイミングに検討しましょう。

特に雨漏りが発生している場合には早急に専門業者に相談してください。

防水工事は何年ぐらいの周期で行うのがいい?

一般的な防水工事の周期は工法によっても違いますが、おおよそ10年~15年の周期で行うのが一般的です。

上記の期間を経過している場合には一度専門業者に現場を見てもらって劣化状態などを確認してもらいましょう。

まとめ

「雨漏りしてしまうと多額の出費が発生して資産価値も落ちる」「まだ雨漏りしていないタイミングで防水工事を行うべき」という2点がポイントでしたね。

そのため、まだ雨漏りはしてない段階で、雨漏りの原因となりそうな劣化(修理目安)を見極めて、早めの防水工事を検討することが大切です。

この記事では、屋上防止、外壁、室内の観点に分けて「よくある劣化」をまとめたので、まずはご自身の物件に修理目安があるかどうかをチェックしてみてください。

また、すでに雨漏りをしている場合には、ビニールシートや防水テープで応急処置をして、すみやかに雨漏り診断士や専門業者に相談しましょう。

当サイトでは、地域別に防水工事の専門業者をまとめていますので、そちらも参考にしてみてください。

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